補うもの

陽だけ補えば、いいんじゃない?

人間の体の中にも『陰』『陽』があります。
常に良い状態でいたいから、『陽』だけでは、ダメなのかな?という疑問が浮かんできます。

実は、良くないのです。
人の体は、陰で働く仕組みと陽で働く仕組みがあります。

一例を上げますと
(ざっくりとした解説です)
体の中には、
血液➡栄養や酸素を届ける、老廃物を回収する
体液・リンパ液➡細胞を潤す、老廃物を回収する
心臓や筋肉の動き➡これらの液体を動かす
このようなものがあります。

これらは東洋医学で「気・血・津液」と表現されますが、
「血・津液」は、血液と体液、リンパ液のこと。
「気」は、体の中の液体を動かす働きをします。

どちらも必要な物です。
そして、
「血・津液」は、陰
「気」は、陽です。

このように、陽と陰は、どちらも必要で、
且つ、
一方が多くても少なくても良くないので、
足りなければ補い、多ければ捨てる(瀉す)ことが大切です。

陽と陰のバランス

陽が強くなり過ぎると相対的に陰が少なくなります。
そうなると上機嫌になり、ちょっとしたことでもテンションが上がるようになります。
上機嫌は、感情で言えば、喜びに当たります。

喜びの感情を上手に使えば、物事を楽しく前向きに受け止められ、楽しんで日々を過ごせます。
ニコニコしていると、肩の力が抜けて、リラックスして過ごせます。

なんだか、悪いことではなさそうです。

しかし、あまりにそれが続き行き過ぎると五行で言う「心」=心臓と関わるので、喜びが過ぎて「心」が乱れるとされています。
心は、心臓の動きだけでなく、精神の働きに関わるとされていますので、
物忘れが増えたり、不眠、不安、夢を多くみる、不整脈、動悸、息切れなどの症状が出てきて、結果、陰の気を強くします。

これを
「陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず」と言います。
行き過ぎれば逆に転じるという意味です。

人は『陰』に影響されやすい

五行で感情を表す(五情)と、「怒・喜・思・憂(悲)・恐(驚)」となります。
この中で4つは、陰の感情です。
喜だけが、陽の感情です。

どうして、嫌なことばかりが多いのか、そう悩まれていらっしゃる方がいらっしゃるなら、それは、人が陰の気に影響されやすい生き物だからです。

これは、私たち人間は、陰に影響されることが4:1で多いですよ、ということなのです。

 

怒=怒り
思=思い悩む
憂=悲しみ、憂鬱になる
恐=驚き、恐れ、恐怖

喜=気持ちを高ぶらせる

陰の気を安定させるには、陽の気を補うこと
そして、それを安定させるためにも
深夜と言われる時間にはぐっすりお休みいただき、食事を味わい召し上がられると良いです。

そうすることで、増えようとする陰の気を陽の気が抑える力がしっかり働き、バランスが取れた状態で過ごすことができるようになります。

陰も陽も長くそこに留まることはありません。
陰に入った時、いかに耐え忍び、自分の内面を磨くことで
陽に入った時の生活が新芽が芽吹くように、
一段と違った生活を送ることができるようになります。

どうか、今、どこを向いて良いのか分からない、
迷子になっていると感じられている方がいらっしゃいましたら、
なぜ、ご自分がそう感じておられるのか、
その原因を突き止められ、原因を取り除くことに少し目を向けてみるのもよろしいのではないかと思います。

また、テンション高くなり過ぎて
調子に乗り、いい気になって行き過ぎますと、
足元を掬われますよ、とも言えますので
調子が良い時には、己を律する心も大切にしたいものです。

 

 

 

彩凰―指圧院独自の「五行療癒術」は、
陰陽五行説を用いて
西洋医学見知と
東洋医学的根本治癒の考え方
運命学(命術)なども取り入れた
現代に合った療術方法です。

療癒術の基本としている
「五行」のことや「陰陽」のことなどについて
すこしずつお伝えできればと思っています。

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笑顔になれる「糸口」を見つけられる場所に