「湿」が呼ぶ体の不調

梅雨も終盤が近づいてきました。
長雨のために湿度も高く、気血水の巡りが崩れがち。

湿邪が溜まる季節

近頃こんな▼症状が現れていたら、体に余分な水が溜まって湿邪(しつじゃ)になりかけているかも。

・なんとなくお腹が重たい(お腹が空かない感じ)
・下痢気味
・体がダル重い
・口の中が粘つく(水を飲んでも喉が渇く)
・手先や足先が冷える
・やる気が出ない
・腕やスネのお肌がカサついている

体に溜まっている水が湿邪(しつじゃ)に変わってしまう前に体から不要な水分を出して、疲れ知らずサン&むくみ知らずサンになるコツをお伝えできればと思います。

湿邪が溜まってる?

 

湿邪とは

湿邪とは、湿気の影響で気血水の巡りが低下して体の弱点に水分が溜まって、停滞してしまうこと。
肝心脾肺腎の五臓の中では、「脾」の低下の症状として着目します。

水分が滞ると更に弱点を弱めてしまうことになり、雨が降ると膝が痛む、体が重たい、消化不良気味などの諸症状を起こして長引くと他のところ(呼吸器や泌尿器、精神面など)にも影響が出ます。

湿邪を回避する生活習慣

お水を飲んでいますか?

湿度も高く、気温も低めなので喉が渇いたと感じづらいですが、水分摂取量が減ると体は逆に水を溜めようとします。

それは、汗やお小水が少なくなってしまうということ。

汗やお小水は、老廃物を体外に出してくれます。少ないということは、要らないものが体に出て行く機会が減るのです。

汗やお小水が減ることは生理的な働きで、脱水状態を回避しようと自然に起こることなので、意識的にお水を飲むようにすることが大切です。

一日1.5Lくらいが目安です。(食事などから摂る水分を除いて)

 

冷たい飲み物を飲んでいませんか?

冷たいものを飲むとスッキリするので、ついつい手が出てしまいますが、胃腸は冷やされ、血流がダウンし、胃腸を守る粘液が十分量出なくなります。

脳が「冷たいものを飲んだ」と満足できれば満たされますので口に含んでぬるくなってから飲み込むと、胃腸に負担も掛からず、また、スッキリ感も味わえます。

飲み込むことが気持ち悪い時は、含んだお水で口を漱いでから常温のお水を少量飲むようにしています。

 

よく嚙んで食べましょう

 

よく噛んで食べていますか?

湿度が高くなると胃腸が弱まります。消化が弱くなると、栄養吸収できる量も少なくなるので夏バテになってしまいます。

消化を助けるためにもよく噛んで楽しく食事を摂りたいものです。

また、睡眠が消化器のダメージを回復してくれますから、ベッドの中でスマホは避けて、お酒も控えると良質な睡眠となり回復も早くなります。

湿邪を吹き飛ばそう

 

腕やスネのお肌がカサついている/手先や足先が冷える

体にむくみが溜まって水分代謝が低下し、お肌の新陳代謝が落ちています。

原因は血流の低下。
血の巡りが止まると、気血水の相互の巡りが滞って、水も溜まりやすくなります。
運動不足だったり、睡眠不足であったり、食事のバランスが崩れていたりと血流低下の原因もさまざま。

程度や体調などに寄るのですが、
汗をしっかりかけると回復する場合もあるし、
お風呂に浸かることで改善される場合、
食事を整えることで喧嘩を感じる方など回復方法もさまざまです。

2週間ほど対処してみても改善が見られない場合には、
湿邪が停滞している可能性があります。

そういった場合には、原因を取り除くには少し時間が必要かもしれないですね。

夏を楽しく迎えるために

 

楽しい夏迎えるためにも、今のうちにサヨナラしておきたい湿邪の不調。
まずは、胃腸を大切にすることが、解決の糸口になると東洋医学ではオススメしています。