前回から続いて、五臓について注目の症状と美容に関する観点でご紹介したいと思います。
東洋医学では、カラダを構成する組織は五行に分類され、なかでも内臓は、肝・心・脾・肺・腎の五臓に分類されます。
今回は、「肝」についてです。
肝の機能
「肝」は、 かん と読みます。
肝臓と同じように血液に関する仕事をします。
食べ物から吸収した精を作る活動を調整したり、体に流れる血を蓄えて、流れる量を調節しています。
肝の不調の代表例
肝がお疲れになると、表れやすい不調に次のようなものがあります。
・イライラする
・月経時に胸が張る
・月経異常
・こむら返りする
・目が疲れる
・爪が割れやすくなる
・横っ腹が張る、痛い
などがあります。
イライラするのは、肝の流れが滞り溜まってしまっていると、気持ちの高ぶりを押えにくくなります。
月経異常やこむら返り/目が疲れるのは、血が足りなくて、各所が働けなくなってしまうため。
横っ腹が張ったり痛む/月経時に乳房部が張ったり、痛みを感じる場合も肝の滞りがある。
などと考えます。
肝は特に「怒り」の感情と密接に関係がありますが、怒りっぽいかと思えば、極端に将来を悲観してしまって鬱々としたりジェットコースターのように感情が動きやすくなります。
生理期間に、イライラしたり甘いものが食べたくなるのは、肝が安定できていないから。
しっかり、血の元になる食べ物を食べて、体を冷やさないようにすることで、PMSの症状を和らげるようにできます。
疲れ目が小じわ予備軍を作る
イライラしているな、とか、怒りっぽいなと、気がつければいいですが、肝の疲れは、かすみ目(眼精疲労)が、分かりやすいかもしれません。
かすみ目のまま過ごしていると、眇めて(すがめて)ものを見る機会が増えます。
目を眇めたまま鏡を見ると、眉間にシワがよってますし、目頭と目尻にもシワが入っています。
シワって、繰り返すことでクセ付けされて、永遠に残るんです。
クセになる前に、疲れ目、肝の疲れに対処しておかないと、深っかいシワちゃんに将来住みつかれてしまいますので、ご注意くださいませ。
某社のシワが無くなる美容液に期待を寄せるのも、あり、かな?