もっと「圧」をかけたい

圧は、圧クラスの「圧」で、日ごろ使っているスリーブやストッキングでは、どことなく心もとない…
もっと圧を掛けたい、けど、上げていいのかな?
そんな時は、ご自身の感覚を大切にして、ぜひセラピストと話をしてください。

圧クラスを上げるかどうか

浮腫発症から間もない時期は、水分量が多く柔らかい事や、症状の進行を心配されて「もっと強く圧をかけたい」とご希望されることがあります。

圧クラスを上げるだけが圧迫の方法ではないというコツもあったりします。

症状の進行を心配されている場合は、ご不安になっている原因をご懸念点がなくなるまでお伺いして問題点を共有できるように努めております。

水分量が多く、柔らかい浮腫の場合、マッサージ後すぐに浮腫みが戻ってきている感じがされるなどの理由で高い圧をご希望されることがありますが、その場合にも、浮腫の状態をよく考慮した上で、色々な方法をご提案できるようにしています。

一番大切な事は、ストレスを不安を抱える事のないようにお話をさせていただくことだと考えています。

ご不安なことは、気軽にご相談いただけたら嬉しいです。ご自身でセルフケアを続けられるよう、無理のないケア方法を取り入れていただけるよう、出来ることはたくさん考えます。

圧クラスを上げることが妥当であるのか。(上げた時のメリット・デメリットはあります)
日々のケアで出来ることはないか。
患肢の形に弾性着衣があっているのか。
素材は適当であるのか。
補助品を使うことで改善されないか。

ご一緒に考えて行けるようにしたいと思っています。

ご希望通り、圧がしっかりかかる状態にした方が良いな、と判断できる場合に圧クラスを上げるのではなく、ベロクロ式(マジックテープ)圧迫用品や補助品の使用を検討することもあります。

むくみの状態や感じ方は、千差万別

ご本人が感じていらっしゃる浮腫みの感覚と、外から拝見した浮腫みの状態が一致していないようなことも少なくありません。

それは、浮腫の状態は、お一人おひとり異なるからです。

その差は、生活様式やお食事、痩せやすい・太りやすい、ご性格、皮ふの硬さ・伸びやすさ、などさまざまなことでお一人おひとり差があるためです。もしかすると、もともとリンパ管の流れが弱いのかもしれないし、排出力がすっごくあるのかもしれない。そして「差」というものは、同じ方でも、その日その時でも違うなと、感じます。

リンパ浮腫の場合、外部から拝見した結果も大切ですが、患者様ご自身の感覚が最も重視すべき判断材料と考えます。外見から浮腫みが抑えきれていないストッキングだと思えても、一日過ごされる中で快適であると感じていらっしゃれば、総合的にその着衣は「合っている」と考えられます。

それ以上に良い選択がないかを考えるのが私の仕事なんだろうなぁと。
二人三脚で目指す方向へ歩んで行ける、そんなセラピストで在れるよう。