お味の好みは?

質問です。
お食事の後、なんとなくお茶やお水が飲みたいな、と思うことが頻繁にありますか?

NOの方。エクセレント。お料理上手!
素材の味を活かした体が喜ぶ料理ができています。

YESの方。お料理中の塩分量が、体に合っていないようです。
調味料の味よりも素材を味わえる味付けを目指して!

 

のっけから、失礼致しましたm(__)m

これ、何の質問かと言いますと、お体に合った塩分量になっているかチェック、です。
摂り過ぎているか、簡単に確かめられます。

体にとって塩分は必要ですが摂り過ぎると害になります。


塩分が体内に多いと薄めるために水分を体に留めます。これが一時的なむくみの正体です。
塩辛い食べ物をたくさん食べた次日の顔のむくみなどがそうですね。

体の内部を正常に保とうとする恒常性(こうじょうせい)が働いて、水分が留まります。なんかだるい時も、塩分が多くて水分が溜まっているせいなんてこともあります。(腎臓機能が弱っている可能性もあります)

むくみやお小水、なかなか痩せないと悩んでいる方には、お食事の味付けが濃くないかお尋ねします。改善いただくと治ることも少なくありません。

 

塩分過多が続くと

塩分量が濃い状態が続くと健康被害があることは、よく耳にされると思います。
そして、近年の研究では、肥満の原因にもなっていることが分かっています。
驚きました!

なんで太るのかというと、塩分量が多いと体内の水分量が足りないと勘違いして、生き抜くための備えを体が始めてしまうから。脂肪を蓄え始めてしまうそうです。

ちょっと待って!
体内塩分量を薄くしようと、急にたくさんのお水を飲むのは、危険なのでやめてくださいね。

普段あまりお水を飲む習慣がない方は、1日ごとにコップ1/2杯分を増やすように、体を慣れさせてあげてください。
水分摂取の適量は、1日あたり1.5L程度を目安に。このうち、半分くらいは「水」で飲めるといいと思います。
また、こまめに少量ずつ飲むことで、胃腸への負担も減ります。腎臓にも負荷を掛けません。

スイカやメロン、キュウリ、トウガンなどのウリ系の食物を食べるのもおすすめです。

腎臓病や心不全、肝臓の病気などで水分摂取、塩分摂取の管理が必要な病気の方は、医師の指導に従ってください。

ちょっと脱線しちゃうけれど、脂肪は、悪者にされがちだけど、とっても大切なものなんですよ。
脂肪自体は、体温が下がらないよう保温したり、体を傷から守ってくれたり、いざという時(飢餓)のエネルギーになる。
脂肪から出るホルモンは、糖尿病や動脈硬化を抑え、食べ過ぎを抑制もしてくれるそうです。
反対に、血栓を作ったり、インスリンの働きを妨げるホルモンも出すそうなので適度に体重をコントロールすることが大切ですね。気を付けようっと。

 

リンパ浮腫では

リンパ浮腫でも塩分を控えた方がいいのでしょうか。

教科書的に答えますと、
腎臓の病気など、塩分摂取に注意を払う病気を併発されていなければリンパ浮腫自体に塩分制限はあまり影響がない
です。

リンパ浮腫とは関係なく、塩分が多ければ一時的にむくみが全身に現れますが普段通りの食事に戻されれば、解消されます。

 

ここからは、個人的な見解です。
水分が体から出て行く方法は、汗、呼吸で蒸発する、お小水・便で出ていく、です。多くの水分は、お小水で出て行きます。

リンパ液が回収されて体の外に出るには、腎臓を通過します。
腎臓は、塩分の影響を大変受けやすい臓器の1つです。腎臓が弱ると老廃物を濾して排出するという機能が低下します。つまり、出しにくくなります。

また、塩分量が多いと血管内の水分量が増えることで血圧が上がります。血管圧が上がると染み出る水分量が増えるのでリンパ液が増えます。
全身的に作用することなので、リンパ浮腫の患肢だけ影響を受けないとは考えにくいと思っています。

普段から塩分量が多ければ腎臓も疲れ気味になるので、むくみが溜まりやすい環境に変化していくのではないかと考えています。

腎臓を疲れさせるのは塩分や水分だけでなく、疲労も影響が大きいです。恒常性がスムーズに働いて全身が元気に機能するには、元気でいることがキモです。リンパ浮腫のケアでも疲労回復・排出力が大切と考えて、お背中のケアを取り入れています。

 

なにごとも、過ぎたるは猶及ばざるが如し、といいます。
水分も塩分も、食事も睡眠も。適度にバランスよく、ニコニコ笑顔でお互い過ごしましょう(●´ω`●)

 

ご注意
腎臓、肝臓、心臓、血圧、血管のご病気をお持ちの方は、塩分、水分の摂り方はお医者様の指示に従ってください。