リンパ液を運ぶリンパ管とは、どんなものかを簡単にお伝えします。
リンパ管の仕事
「リンパの流れが悪い」なんて言葉を聞くけれど、リンパの流れって何でしょう?
リンパの流れというのは、「リンパ液の流れ」を指している言葉と思いますが、リンパ液は、リンパ管を通っている液体の事を指します。体の中で仕事を終えて、老廃物が含まれた体液が、リンパ管の中に取り込まれた時に、リンパ液と呼ばれるようになります。
心臓から送り出された血液が、再び心臓へ戻るまでには静脈とリンパ管を通ります。
リンパ管は、1日に2~3ℓのリンパ液を輸送し、リンパ液は、静脈では運べない老廃物(タンパク質)を主に運んでいます。
リンパ管が働けないと
リンパ管の働きが悪くなるとむくみが起こります。
なんらかの障害、例えば、手術によってリンパ節を取った場合や病気によってリンパ管の機能が弱まった場合に
心臓に戻しきれないものが出来てきます。これが、手足や顔などに溜まってむくみになり、リンパ液が留まり続けるとリンパ浮腫と呼ばれるようになります。
むくみと区別する「リンパ浮腫」とは
「リンパ浮腫」というのは、リンパ液が溜まる病気です。
健常な方のむくみは、「リンパ浮腫」とは異なります。
リンパ浮腫は、原因によって大きく2つに分かれます。
1つは、一次性リンパ浮腫。
原因は生まれつきリンパ輸送の機能が弱く、その原因は現在不明です。生まれた時から発症することも、30歳を過ぎてから発症することもあります。
もう1つは、二次性リンパ浮腫。
原因は、病気の治療などによりリンパ節を切除したり、リンパ管が弱まったりして起こります。また感染症(マラリヤ症、フィラリア症など)によってもおこりますが、日本国内では現在は珍しい症例です。
リンパ浮腫について、次回もう少し詳しく触れようと思います。